資格

認知行動療法師®症例登録データベースについて

about

目的と概要

認知行動療法師®症例登録データベースは,認知行動療法師が担当した終結事例の情報を登録し,集計・分析することで認知行動療法の質向上に役立て,最善の認知行動療法を提供することを目指すためのものです。

データベースに入力されたデータを分析することによって,以下の点を明らかにすることができます。

これにより,認知行動療法師®は自身の特徴や課題をはっきりと理解したうえで,今後の改善に取り組むことができます。さらに,皆さまが安心して認知行動療法による支援を受けることができるようにするため,より良い認知行動療法師®の制度のあり方を検証するための基礎資料ともなります。

detail

データベースの詳細

(1)運用形態

データベースへの情報入力は,認知行動療法師®が行います。登録されたデータは,一般社団法人日本認知・行動療法学会が取りまとめます。

(2)登録対象のデータ

登録対象となるのは,認知行動療法師®が担当した終結事例です。2025年4月1日以降に開始し,終結した事例について,以下の情報を登録します。

【成人の方】

・基本情報

  1. 年齢
  2. 性別
  3. 終結までのセッション数
  4. 主たる診断(主な問題)・診断的理解
  5. 服薬状況

・介入前後のアウトカムデータ

  1. PHQ9
  2. GAD7
  3. その他のアウトカムデータ

【未成年の方】

・基本情報

  1. 年齢
  2. 性別
  3. 終結までのセッション数
  4. 主たる診断(主な問題)・診断的理解
  5. 服薬状況

・介入前後のアウトカムデータ

  1. 自由記述

(3)データ収集方法

日本全国で活動する認知行動療法師®がインターネットを介してデータベースに情報を入力します。

(4)データの活用方法

収集されたデータは,次のような形で活用されます。

これらのデータは,学会ウェブサイトにて発表され,認知行動療法師®にも報告がなされます。認知行動療法師®は,平均的な成果と自身の成果を比べることができるので,自身のスキルの向上をはかるための貴重な資料となります。

ethics

データベースにおける倫理的配慮

(1)個人情報の保護

データベースに入力される情報は,個人を識別することができる情報を除いて入力されます。ただし,入力されたデータがどなたのものであるかを記した対応表が認知行動療法師®側に残されます。これは,入力された情報に誤りがないかを確かめたりする際に,入力された情報と対象とされた方々の情報を照合しなければならなくなる可能性があるためです。データベースを運用する学会や管理者が,入力されたデータから皆さま個人の氏名を知ることはできません。

(2)データの公表

データの分析結果は,学会ウェブサイトで公表します。また,認知行動療法師®は,平均的な成果と自身の成果を比べることができます。データの公表に際しては,集計された数値や分析結果としてのみ公表されるため,個人が特定されることはありません。

(3)同意の取得と参加の拒否について

データベースに入力するために,支援方針が変更されたりするなどの影響が出ることはありません。データベースへの入力に際しては,認知行動療法師®によって説明を行い,同意を取得しますデータを登録されたくない場合は,登録を拒否して頂くことができますので,担当の認知行動療法師®にお伝えください。また,登録されたご自身のデータの閲覧や削除を希望される場合も担当の認知行動療法師®にお知らせください。

なお,登録を拒否されたり,閲覧・修正を希望されたりすることで,カウンセリング等において不利益を被ることは一切ございません。

(4)危険性

データベースへの入力によって対象者の方々に危険が生じることはありません。

(5)研究倫理

定期的に一般社団法人日本認知・行動療法学会倫理委員会に申請し,審査を受け,法的・倫理的妥当性を継続的に保証していきます。

(6)データベースの運用経費

一般社団法人日本認知・行動療法学会の経費から賄われます。